水仙農家の藤崎愛子さんは畑脇の水場で、刈り取ったばかりの茎から泥を落としながら、越前水仙の厳しい規格についてお話ししてくださった。
はかま(球根から生えてくる白い部分)の長さ、花の長さ。葉っぱは4枚。花は3輪以上で尚且つ一輪のみ3分咲きであとは蕾のもの。だから畑は青かったのか。
数多の中から規格に叶う物を探してみたが、さっぱりであった。ちょっと厳し過ぎやしませんか。と、いい加減な私はつい思ってしまう。無造作に刈り取っておられるようで、きちんと見極めている、経験に裏打ちされた目に恐れ入った。洗い終えた水仙をキュッと結えて抱えたお姿がとてもかっこ良く見えたので撮らせていただいた。
倉橋 藍 大阪府箕面市出身の3児の母。 食をテーマにオテシオとして活動中。 学生時代日本カメラ博物館でカメラについて学ぶ。 だが写真の腕前は娘に水をあけられている。